点Pくらいよく動く

友達に言われたことをブログのタイトルにしました。

ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル@帝国劇場

2023/8/19(土)

 東京メトロに乗って帝国劇場へ。今日がMRTMのマイ楽だから地上から入ろうかと思ったが、帝劇地下街で迷子になりかけ、地下入り口を見つけた頃には開場時間を過ぎていたの最後も地下から入場してしまった。

 チケットを見せて場内に入り、二階の帝劇カフェへ。12時8分なのにもう満席で、10組くらいの待ち列が出来ていた。諦めるか悩んだけれどもお祭りを全うしたかったのでそのまま並び、12時20分くらいにカフェに入る。

 カフェ内部はムーラン・ルージュの雰囲気に合わせて、赤いベルベットの布を使ったインテリアに統一されていた。サダハル・アオキのマカロンとケーキ、ソフトドリンクのセットが2000円。お値段に震えつつ注文。ワインセットもあって周りの紳士淑女はそちらを頼んでいる人が多いようだった。下戸でなきゃわたしもそっちを頼んだだろう。

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 フランボワーズのマカロンと、チョコレートとフランボワーズのケーキはどちらも赤いのだけれども、店内照明も赤いものだから、ハレーション?を起こしてうまく撮ることが出来なかった。どちらもめちゃくちゃ美味しくて感動もの。お高いだけのことはある……。帝劇の刻印がされた金属製のスプーンとフォークは記念品として持ち帰りOK。そのぶん値引きしてくれよと思わなくも無かったが、お祭りだから!と言い聞かせて鞄に入れた。

 カフェを出てすぐのフォトスポット付近で、二人連れのご婦人方から写真を撮って欲しいと声をかけられた。折角なのでわたしも撮ってもらうことに。撮影をひとしきり終えたところで、お二人のうち一人が、柚香光さん監修ピンクベージュのシルクワンピースを着用されていることに気づく。お似合いだったこともあって、それはもしかしてとお尋ねしたら「そうなんです。宝塚を見るときに着ていくのは恥ずかしくて」と返された。鴛鴦歌合戦を見に行った時に、ロビーでJOSEPHを着ている人を殆ど見かけなかったのはそういうことかと納得する。わたしも柚香さん監修の指輪をつけていたのでお見せして、軽い交流を楽しんだ。退団が決まってすごく寂しいですとか言わなかったことを褒めて欲しい。

 開演15分前くらいに席に着く。Q列サイド席だったので、下手側が若干見づらかったが、6列目サイド席よりはマシだった。

 1か月前に散々写真と動画を撮ったのに、ついまた撮ってしまう。抗えないくらいにビジュ爆発しているのである。10分前からはプレショーをオペラグラスでガン見したのだが、一列前に座高たかめの人が座っていたので、視界がちょこちょこ真っ黒になった。プレショーキャストの中にで乾直樹さんを見つける。さすがの格好良さ。素晴らしいダンサー揃いのカンパニーだから、体の動かし方ひとつとっても綺麗でうっとりしてしまう。自分の体のどこを動かせばどう見えるか、完全に把握している人たちは本当にすごい。

 

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 13時から「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」を見た。今日のプリンシパルキャストはサティーン望海風斗、クリスチャン井上芳雄、ジドラー橋本さとし、デューク伊礼彼方。観たいと思っていた組み合わせ。

 7/22昼回もこの組み合わせだったのだが、舞台機構のトラブルで一旦中断してしまったので(それはそれで面白かったけれども)、個人的には仕切り直し感がある。 

 22日昼回とロートレックサンティアゴ、ニニのキャストは違っていた。藤森蓮華さんのニニをもう一度見たいと思っていたこともあって、チケットを流すのは取りやめて遠征を決めた。

 大千秋楽が8月末に迫っていることもあり、キャストの練度は更に上がっていた。客席の盛り上がりも凄まじく、冒頭も冒頭の、クリスチャンが初めてムーランルージュのショーを見て「なんてすごいんだ!」というシーンで客席の拍手が鳴り止まなないショーストップ状態になっていたし、その後も指笛職人や歓声職人のおかげでめちゃくちゃ楽しい感激となった。

 1か月前に見た時に引き続き、望海風斗、井上芳雄橋本さとし、伊礼彼方の組み合わせは、舞台歴が長い人たちならではの間の取り方のうまさがあり、安心して見ていられるし彼らの掌でころころ転がされている感覚があった。

 ロートレック役の上野哲也の演技が、一か月前から深まっているように見えて面白かった。普段はニコニコ軽妙な態度で世間を乗り切っているけれども、信念に関する話になると火花が散って爆発する感じの役作りなのだが、その切り替え具合が自在になっていて、稽古中にデュークとぶつかるシーンなんかは本当に殴り合いが始まりそうな迫力があって良かった。

 中井智彦サンティアゴと藤森蓮華ニニの組み合わせは前回も見たのだけれども、かわいいサンティアゴと格好いいニニの並びが絶妙(「愛してる!」「当然でしょ、バーカ!」のシーンが最高)で、コンビで推しはじめているところが有る。

 望海サティーンと蓮華ニニは、ガイズ&ドールズでも共演していることもあって、ニニの気遣い振りが自然でかつ台詞の響きがすごくエモい。スピンオフでこの2人が出合った頃の話とか見てみたいくらいだ。

 サイド席で視界はいまいちかと思っていたら、「僕を見て」のシーンでクリスチャンとサティーンをオペラグラスで両方追える席だったので芳×2倶楽部に感謝した。

 ロートレックの絵を大きな幕にしたものが歌きっかけでバサっと落ちて、その絵を背景にクリスチャンとサティーンが並び歌うシーンでは、訳詞にある通り二人がヒーローに見えた。立ち姿が格好いいんだよなあ。

 最後のショーまでしっかり楽しみ、銀テやハート型の紙吹雪を拾い、ベンチに座ってロビーをしばし眺めてから名残惜しい気持ちと共に帝劇を後にした。わたしの2023年夏のムーラン・ルージュ!詣ではこれでお仕舞い。

 オーディション要項に書かれていた通り、来年秋頃に地方公演が予定されているのであれば、望海サティーンと甲斐クリスチャン、平原サティーンと芳雄クリスチャンの組み合わせも見てみたい。あと、中河内サンティアゴと蓮華ニニの猛獣同士のダンスも見たい。それまでブロードウェイ版のサントラを聴きつつ、再演決定の一報を待ち続けようと思う。